2012年09月29日

ロジャー・スクルートン事件(JTから金を貰ってタバコ産業に都合の良い事を吹聴した典型的な御用学者による事件)

BMJ(イギリス医師会雑誌)に掲載された、News Pro-tobacco writer admits he should have declared an interest  BMJ 2002; 324 doi: 10.1136/bmj.324.7332.257 (Published 2 February 2002)より、意訳と解説と補足を交えて。

哲学者・文筆家のRoger Scruton(ロジャー・スクルートン)は大手タバコ会社、JT(日本たばこ産業)から報酬を貰い、WHOのタバコ対策を妨害するパンフレットを作成したことを認めた。JTから報酬をもらったことを(隠して識者・著名人としての立場を悪用して行ったので)、本来ならその事実を付記すべきだったと認めた。彼はBMJに以下のように語った。

「当時、我々の事務所は日本たばこ産業(Japan Tobacco Industries)からの依頼業務を受けていました。私は個人的に、パンフレット作成を依頼されました。しかし、今になって思うには、(あたかも識者の意見であるかのように作ったが、実際は依頼を受けた仕事で、フェアではない)あれらの記事が謝礼金によって成り立ってる事を明記すべきであったと思います。」

結果的に、Scrutonは今までの信用の全てを失った(まるでタバコの如く、無駄に炎上しゴミとなった)。ScrutonがJT(日本たばこ産業)から報酬をもらっていたことがバレたからである。

問題のWHOのタバコ対策を攻撃するパンフレットを出版した、Institute of Economic Affairsも、Scrutonの問題行動による事件をはっきりと認めた。編集者であり、Surrey大学経済学教授のColin Robinsonはこのように述べた。

「数日間、社会科学について考えさせられました。我々は今まで著者を信用してきましたが、考えを改めます。この種の御用学者という問題は、以前から科学論文の分野で問題になっていました。Roger Scruton事件は彼のみならず誰にでも起こりうる問題であるということを実感させられました。我々は再びRoger Scruton事件が起こらないよう適切な対策を講じます。」

Roger Scrutonが作成したパンフレットについてだが、タバコ対策に取り組むWHOに対し、予防接種キャンペーンやマラリア・HIV・AIDS対策を優先させるべきであると批判する内容だった。タバコ産業のお家芸「タバコ以外の何々も悪いはずだ!タバコ以外の何々の対策をするべきだ!」を代弁するものである。彼の攻撃的な記事は Wall Street Journal、Times、Scotsmanに繰り返し掲載され、まさにタバコ販売キャンペーンの様相を呈していた。(BMJ 2000;320:1482[Full Text])

タバコ対策推進団体であるAction on Smoking and HealthのClive Batesはこのように語った。
「Roger Scrutonに協力したシンクタンクの考えは力不足で遅れており、Roger Scrutonへの資金提供者(JT)の公開が遅れたことは非難に値します。」

ScrutonはBirkbeck College, Londonの aesthetics 教授だった。Guardian紙によると、Roger ScrutonがJT(日本たばこ産業)宛に出した電子メールにより、毎月、JT(日本たばこ産業)から謝礼金を受け取っていたことが明らかにされた。

Scrutonの電子メールによると、毎月、JT(日本たばこ産業)から £4500 ($6300)の謝礼金を受け取っていた事が明らかにさた。そして、 Scrutonは著名な新聞や国際誌に記事を投稿するので、月々の謝礼金を更に£1000値上げするよう要求していた。

Scrutonは次のように書いて送った。

「(私の仕事は)悪徳弁護士や詐欺師が経営する商売にとって、大金を払う十分な価値がある(し、それだけの仕事をしてきた)。」
"good value for money in a business largely conducted by shysters and sharks."

Scrutonは2ヶ月に1回くらいのペースで、the Wall Street Journal、the Times, the Telegraph、the Spectator、 the Financial Times、 the Economist、 the Independent、 and the New Statesmanといった著名な新聞や国際氏に記事を投稿するとメールした。

Scrutonの電子メールは昨年の10月に、妻のSophieの名前で送信された。

その電子メールにはタバコの害を小さく見せるための広報活動戦略や、表現の自由という国民の権利を悪用して政府のタバコ対策を妨害する戦略が記載されていた。(現在進行形で、そのアイデアは実行されている)

ScrutonはJTにこういった助言をした。

「タバコだけではなく、他の商品も同じくらいは批判するよう誘導しましょう。WHOは他の商品にも批判の目を向けるべきだと訴えかけましょう。例えばこうです、若者向けに販売されているマクドナルド製品のようなファストフードには添加物が使われています。根拠はありませんが長い目で見ればマクドナルドはタバコより健康に悪いと思われます。そのように思わせやすいと思います。また、マクドナルドは社会関係や家族生活を破壊するタバコよりも深刻な腐食剤です、といった風に論点をずらしていきましょう。」

Roger Scruton事件が公になり、Financial Times はRoger Scrutonとの契約を終了した。BMJに対しRoger Scrutonは次のように述べた。

「あのパンフレットに書いたのは、議論であって、危険な製品であるタバコの免罪符として考えられるものではありません。今にして思えば、ちゃんと金を貰って書いた事を隠さずあらかじめ公表しておくべきでした。JTから金を貰いそれを世間に隠して書いた御用記事はやはり私の懸念通り炎上しました。もはや私のような御用学者が隠蔽したり騙したり出来たやり放題な時代は終わって、国際的な恥をかくような、今までなら予測も出来ない制裁がこの身に下されるようです。」


Roger Scrutonは、JT(日本たばこ産業)に、「金を払う価値がある」と話した。
(Roger Scruton told Japan Tobacco that he was "good value for money")

Roger Scrutonの電子メールはashで、Rogerなどで検索すれば読める。

参考:読売や赤旗などでネット工作が暴露されたJTの反応→JTに反禁煙“司令塔”「今後も続ける」
posted by 美人薄煙 at 21:03 | Comment(0) | 事故/事件/犯罪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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